法科大学院の閉鎖が続いている。
司法試験の合格率の悪い法科大学院から順番にという流れになっていると思う。
やはり制度に無理があったのだ。
合格者を増やし過ぎたし、法科大学院も増やし過ぎた。
わたしの世代は旧試験で択一、論文、面接を潜り抜けて、大学卒業と同時に司法修習所へという同級生が何人かいた。
わたしは法学部ではなかったので、司法試験を受けようとも思わなかったが、
たとえば早稲田大学ならば法学部の学生だけでなく、政治経済学部の学生も司法試験を受けている同級生が何人もいた。
当時の早稲田の政経は、私立ではおそらく日本でいちばん優秀な頭脳が集まっていたと思う。
友人のNは政経出身で大学を1年留年して、司法試験に受かった。
4年生で司法試験を記念受験のつもりで受けたら択一を突破して、これはいけると思ったらしい。
そしてわざと留年して翌年に合格した。
彼の勉強方法は実にシンプルだった。
現役で合格した友人の司法試験関連の教材を一式譲り受けて、あとはひたすら大学の図書館でこもって勉強するだけだった。
たまに模試を受けて、成果を確認して、あとはまたひたすら勉強していた。
わたしは彼が司法試験浪人しているとき、大学院生になっていたので、たまに大学近くで食事をしたが、そのたびに自分の勉強の進度をわたしに報告してくれていたが、分野違いなので、いまいちよくわからなかった。
お互いカネはなかったが、学習意欲だけはかなり高かったと思う。
そんな彼が最近はたまにメディアに出るようになって、見かけるといまはあの頃をとても懐かしく思う。
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