その夜の侍 映画 感想

その夜の侍を観た。

良くも悪くも好き嫌いがはっきりと分かれる映画だ。

 

堺雅人が堺雅人であって堺雅人ではない。

山田孝之もまた山田孝之であって山田孝之ではない。

ふたりともとてもいい演技をしている。

特に、山田孝之はまるで別人だ。

山田孝之が天才と言われる理由がよく分かる。

知らずに観て、山田孝之だと気づかなかった人もいるはずだ。

敵役を完全に演じ切っている。

堺雅人は俳優として物凄く深いものを見せる。

それもとても自然に。

やはり堺雅人も天才なのだろう。

 

作品そのものはとても暗い雰囲気のなかに終始ある。

あまりに暗く途中で観ることを何度もやめたくなった。

しかし場面、場面の力に引っ張られて、物語の先が気になり、やめられずにいた。

でも暗い。

そういう設定なのだから、明るくなりようもない。

堺雅人と山田孝之の抱える闇の量が物凄いから、仕方がない。

 

つけ加えるなら綾野剛の演技も凄い。

いや、俳優陣の熱量が凄いのだろう。

ラストの堺雅人と山田孝之の演技を見るためだけでも観る価値はある。

それにしても、でんでんはいるだけで怖いな。

あの映画のせいで・・・・。

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